良ければこちらもご参照ください。
今回はフランスからの報告.
〇フランスのコホートでの,炎症性リウマチ性・筋骨格系疾患(おおむねリウマチ膠原病疾患と考えてOK)の重症化・死亡に関する分析.
〇既知のリスク(高齢,男性,高BMI,高血圧)に加え,
・ステロイド使用(OR=1.97 95%CI:1.09-3.54)
・MMF使用(OR=6.6 95%CI:1.47-29.62)
・RTX使用(OR4.21 95%CI:1.61-10.98)
がリスク上昇.
MTX,TNF阻害薬,IL-6阻害薬は重症化との関連なし.
OR=1.45 95%CI:0.87-2.42 と有意な差はなし.
引用元:Severity of COVID-19 and survival in patients with rheumatic and inflammatory diseases: data from the French RMD COVID-19 cohort of 694 patients Annals of the Rheumatic Diseases 2021;80:527-538.
やはりステロイドは重症化リスクになりそう.studyによって用量まで検討したりしていなかったりで,そこでstudy毎に結果が左右されるのかもしれないが.
免疫抑制剤や細かい生物製剤までは検討されていないかnが少なすぎて検討できないような報告が多かったので,MMFとかまで踏み込んでるのは割と珍しい.逆に言うと今回有意差が出たからといっていきなり決めつけは出来ないとも思う.
ただ普通に考えたらMMFとかCNI(今回は未検討)あたりの直に細胞性免疫に関わる治療はそれだけでウイルス排除は進まなそうなので,重症化につながってもおかしくなさそう(あくまで勝手に思っているだけ).
あとTNF阻害薬は有意差はついていないけど今回もprotectiveな方にかなり寄っている.TNFに関しては割と自信をもってCOVID-19リスク恐れ過ぎなくていいと説明できるかな.
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