メタ解析で出てきたことと,以前勝手にまとめた考察とが大きくずれてなくて安心で,かつようやく大まかな傾向は見えてきたかもしれない.
以前のまとめ記事(PDF)もよければ参照ください.
〇自己免疫疾患患者のCOVID-19の有病率・臨床アウトカムについてシステマティックレビューとメタ解析を行った.
■有病率について
〇自己免疫疾患患者の有病率は有意に高かった(OR2.19, 95%CI 1.05-4.58).
〇ステロイドは有病率を上昇させた.
■重症度について
〇入院率,死亡率,ICU入室,機械換気のリスクに有意な差はなかった.
〇ステロイド,csDMARDs,b/tsDMARDs-csDMARDs併用は入院・死亡リスクを上昇させた.
〇b/tsDMARDs単剤(主にTNF阻害薬)は入院・死亡リスク低下に関連していた.
引用元:Akiyama S, Hamdeh S, Micic D, et alPrevalence and clinical outcomes of COVID-19 in patients with autoimmune diseases: a systematic review and meta-analysis. Annals of the Rheumatic Diseases 2021;80:384-391.
感染はしやすいかもしれないけど死亡リスク増加するほどにはなっていない,ステロイドはやっぱり重症化リスクになりそう,TNF阻害薬は重症化リスク下げそう,というのはこれまでの報告でもちらほらあったところだと思うので,今回の結果もそれなりにしっくりくる.
治療として使うステロイドがベースに入っているとリスクというのが興味深い病気だなとは思うけど,COVID-19が上手く免疫機構を回避(主にIFNの阻害?)することでウイルス排除が進まず変な免疫活性化から高サイトカイン・重症化になるのなら,ベースにステロイド長期で入っている人は当然更にリスクになるのかも.
本当はこういう考察にも根拠として引用つけるべきなんだろうけどちょっと今は余裕がないですすみません.
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