当科としては鎮痛薬としてはもちろん,それ以上に治療薬としてNSAIDsを出す場面も多いので,結構重要な話.
今回はNSAIDsでCOVID-19になりやすいということはなさそうです,という研究.
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■イギリスの大規模プライマリケアデータセットから,パンデミック中にフォローを受けた18歳以上の変形性関節症患者を検討.
■NSAIDを処方された患者と,co-codamol(アセトアミノフェン+コデイン)・co-dydramol(アセトアミノフェン+ジヒドロコデイン)を処方された患者とを単純比較・プロペンシティスコアマッチして比較.
■COVID-19(疑い・確定)罹患率は対称群と比較して,単純比較でaHR0.82(0.62-1.10),プロペンシティスコアマッチでの比較でaHR0.79(0.75-1.27)と有意な差はなし.
■全死因死亡についても有意な差はなし.
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という訳で,NSAIDsについても変にCOVID-19を恐れて差し控える必要はないとそれなりに自信をもって言えそう.
念のため,COVID-19罹患時にNSAIDsを内服してもよいかどうかという話ではないのでそこは注意.
あと全く本論に関係ないが,比較するOAへのメインの薬剤がコデインとか普通に混ざってるあたりに文化の違いを感じました.まあ日本でもトラムセットとか使ってるか.
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