専門外のトピックが多かったのでいい加減な感想書いてたらごめんなさい.勉強にはなります.
〇NEJM
有名疾患でキーワードでは分かるけど,これホンマに同一人物か疑うレベルの変わりようなので一度見ておくべし.
平和だったころのコロナ病棟で感染症の先生と雑談して学んだ知識の一つ,「ムコールはお玉みたいな形」見慣れない人だとアスペにされたりする.
やっぱり血内の移植と糖尿病なんやなと.
Mejia Buritica, L., & Karduss Urueta, A. J. (2021). Pulmonary Mucormycosis. New England Journal of Medicine, e69. https://doi.org/10.1056/NEJMicm2030205
HIF-PH阻害薬.一気にたくさん出てきて何がどう違うのか全然わかってない.
今回の結果はHbについてはESA未治療・ESA治療例ともダルボポエチンアルファに非劣勢は示せたが,MACEのハザード比では非劣勢証明できず.
Chertow, G. M., Pergola, P. E., Farag, Y. M. K., Agarwal, R., Arnold, S., Bako, G., … Eckardt, K.-U. (2021). Vadadustat in Patients with Anemia and Non–Dialysis-Dependent CKD. New England Journal of Medicine, 384(17), 1589–1600. https://doi.org/10.1056/NEJMoa2035938
こっちは心血管系の安全性,Hb維持ともダルボポエチンアルファに非劣勢証明.
Eckardt, K.-U., Agarwal, R., Aswad, A., Awad, A., Block, G. A., Bacci, M. R., … Chertow, G. M. (2021). Safety and Efficacy of Vadadustat for Anemia in Patients Undergoing Dialysis. New England Journal of Medicine, 384(17), 1601–1612. https://doi.org/10.1056/NEJMoa2025956
〇BMJ
いつもとは趣向が異なるが.
奇しくも背景が関節リウマチの母親が,数か月かけ徐々に衰弱.
医療チームは点滴,血液検査,画像検査などなど繰り返し,診断はつき切らず母親は更に弱り筆者も退院を希望,それでも医療者は受け入れられずもう少しだけ検査をするよう説得..
高齢化が進んだ地域の病院で,かなり似た状況を経験して悩むことがすごく多い.受け入れられないのが家族側のこともある.
急激でなくても,"dying"を診断として受け入れることも必要ではないのか,というのがタイトルであり結論.なかなか刺さるものがある.
Chia A. Why is dying not seen as a diagnosis? BMJ 2021; 373 :n920 doi:10.1136/bmj.n920
科の特性上甲状腺機能低下は疑う症状も免疫的背景もあるのでしょっちゅう測るのだが,肝心のマネジメントが勉強不足だったのでわかりやすかった.
ちゃんと高脂血症の人で見てますか?TPO抗体は潜在性から顕性に移行するリスク評価で測る程度.T3基本要らない.何も触れないなら甲状腺エコーいらない.治療開始後4-6週ごとにチェック..などなど.
Siskind S M, Lee S Y, Pearce E N. Investigating hypothyroidism BMJ 2021; 373 :n993 doi:10.1136/bmj.n993
一般外来の咽頭痛とか咳嗽,中耳炎なども含めた話.
症状持続はすぐに抗生剤出した方がわずかに短いが,遅れて抗生剤出しても重症度や合併症は増えず.全く出さないよりは出した方が再受診率は下がる.
あとで悪化しないかいつも不安になるが,初回から慌てて出さなくてもよいということか.
Stuart B, Hounkpatin H, Becque T, Yao G, Zhu S, Alonso-Coello P et al. Delayed antibiotic prescribing for respiratory tract infections: individual patient data meta-analysis BMJ 2021; 373 :n808 doi:10.1136/bmj.n808
〇JAMA
70歳を基準として,発症が5年早くなると認知症のHRは1.24倍.
糖尿病と認知症は安定してトピックになってるイメージ.リスクを下げれる介入とかまでわかってくるといいけど.
Barbiellini Amidei C, Fayosse A, Dumurgier J, et al. Association Between Age at Diabetes Onset and Subsequent Risk of Dementia. JAMA. 2021;325(16):1640–1649. doi:10.1001/jama.2021.4001
〇LANCET
心血管疾患の既往があってもなくても5mmHg低下毎に約10%のリスク低下.更には正常血圧や正常高値血圧であってもリスク低下.
降圧治療が推奨されていない血圧であっても降下によるメリットがあるかも知れないということですごく面白い.今当たり前に思ってる治療適応もどこかでひっくり返るのかも.
Pharmacological blood pressure lowering for primary and secondary prevention of cardiovascular disease across different levels of blood pressure: an individual participant-level data meta-analysis
Adler, Amanda et al.
The Lancet, Volume 397, Issue 10285, 1625 - 1636
SpO2<92%・CRP>7.5mg/dLが対象.28日後の死亡率がprimary outcome.
今回は人工呼吸器必要なレベルでなくても改善という結果.
study毎に結果がバラけるので難しいところだが,人工呼吸管理レベルの呼吸不全かCRPあたりがざっくりとした適応の判断根拠になるか.
Tocilizumab in patients admitted to hospital with COVID-19 (RECOVERY): a randomised, controlled, open-label, platform trial
Abani, Obbina et al.
The Lancet, Volume 397, Issue 10285, 1637 - 1645
ややこしいことに,こっちは話題のPF4/ヘパリン複合体抗体(HIT抗体)は陰性で,免疫性血小板減少(ITP)と考えられてるので,別機序のイベントも出てくるのかも..もちろんごく稀とはいえ,アストラゼネカワクチン要注意かなあ..
Bilateral superior ophthalmic vein thrombosis, ischaemic stroke, and immune thrombocytopenia after ChAdOx1 nCoV-19 vaccination
Bayas, Antonios et al.
The Lancet, Volume 397, Issue 10285, e11
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