そしてACRの次に出される予定のrecommendationではメトトレキサート(MTX)から減量しましょうという方向になっている.
今回の論文はエタネルセプト(ETN)のみで減量戦略を確かめた研究.
”
■ETN+MTXの併用療法を受け24週時点で寛解維持している成人RA患者253例が対象.
■MTX単剤・ETN単剤・併用療法の3群にランダム化され48週間二重盲検で比較.再燃例では元の治療にレスキュー治療.
■48週時点でのSDAI寛解率はMTX単剤群(28.7%),ETN単剤群(49.5%),併用療法群(52.9%).MTX群で有意に低い.
■再燃しレスキュー治療を受けた患者では各群とも70-80%で再度SDAI寛解を得られた.
引用元:Curtis, J.R., Emery, P., Karis, E., Haraoui, B., Bykerk, V., Yen, P.K., Kricorian, G. and Chung, J.B. (2021), Etanercept or Methotrexate Withdrawal in Rheumatoid Arthritis Patients in Sustained Remission. Arthritis Rheumatol, 73: 759-768. https://doi.org/10.1002/art.41589
”
こうグラフを見ると併用療法とETN単剤でほとんど差がなく,ETNでうまくいった例ってMTX切れるんじゃないかと思ってしまう.導入時点での話ではあるがTNF阻害薬の中ではMTX freeでもそれなりにやれるBioではあるので.
逆にBio freeは厳しそう.研究の背景やoutcomeの指標などが全然違うので単純比較はできないが,アダリムマブのBio freeの根拠になってる試験なんかを見てると全然比べ物にならない.
TARA studyではTNF阻害薬全部一緒くたになっていたが,個々で見るとそれぞれ特徴に差が出てきて,もっと戦略が個別化できるのかなと感じました.
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