去年のお勉強グループで流れてきたネマリンミオパチーとか,筋炎が唯一の症状になる血管炎とか..
この病気もそんな中にたまに挙がってくるのでご紹介.
”
■55歳男性.左胸壁の腫脹,MRIで左大胸筋・前鋸筋・広背筋の浮腫があったが3週間で自然に腫脹が消失.その後左三角筋の腫脹が出現し受診.
■CPK,CRP,自己抗体などは正常.
年齢中央値50歳.悪性腫瘍や筋炎などが鑑別になるがself-limitingな疾患であり免疫抑制治療は不要.
Keziah Austin, Kathryn Urankar, Edward Walton, Harsha Gunawardena, Proliferative myositis – a rare inflammatory myopathy mimic,
Rheumatology, Volume 60, Issue 4, April 2021, Pages 2031–2032, https://doi.org/10.1093/rheumatology/keaa635
”
「勝手に腫れて勝手に治る謎の部分的な筋炎」みたいなイメージ.
他の症例報告を見ててもCRPやCPKの上昇はあるものないものバラバラで,結局組織を取らないと診断は難しそう.「局在性筋炎」「肉芽腫性筋炎」とかいった病気と同じスペクトラムに考えられていると記載されているものもあり.
こういう疾患ってなかなか全体像が見えてこない.地道に拾うしかないか.
0 件のコメント:
コメントを投稿