関節リウマチでは急性期の活動性や疼痛が激しいときはプレドニン(PSL)を(原則的には短期で)併用することはあり,実際早急に本人の症状も炎症も落ち着くことが多い.
一方でSpAにおいてはあまりステロイド入れないし,実際効果があるのかどうかもやったことがないのでよく分からない.今回はaxSpAに対しPSLを投与してみた際の効果をみた研究.
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■NSAIDsに治療反応不良な活動性のax-SpAに対する,PSL(32例) vs プラセボ(33例)に二重盲検比較試験.
■PSLは1週間ごとに60㎎⇒40㎎⇒30㎎⇒20㎎⇒15㎎⇒10㎎/dayと漸減し,その後は18週まで5㎎/dayとした.
■24週時点の△BASDAI,△ASDAS-CRP(共に疾患活動性指標)はPSL群で有意に改善した.ただし12週時点では有意な改善は認めず.
■12週時点・24週時点とも,ASAS20/40(治療反応性の指標)・△BASFI(身体機能障害の指標)・△BAS-G(患者全般評価)・△BASMI(脊椎・股関節の可動性と肢位の評価)に有意な差は認めなかった.
ということで,研究を見てもイマイチよく分からない結果..
疾患活動性は改善していそうだが,身体機能障害や可動域といった結構実際的に重要な面には差がなく,RAとかでは投与する大きな目的の一つである患者自身の評価についても変わらず.しかも高用量投与しているのに12週時点では活動性の改善も有意でないので時間もかかりそう.
全然SpA患者診てないが,とりあえず今のところaxSpAにPSL試すことはなさそうかなあ.
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