今回はSELECT-COMPARE試験(MTX無効の関節リウマチ患者で,MTX併用でのウパダシチニブ(UPA) vs アダリムマブ(ADA) vs プラセボ)において,26週時点でnon-responderあるいはincomplete-responderのためレスキューとして薬剤をスイッチした患者をみた研究.
〇non-respondersのUPA⇒ADAスイッチ例36%,ADA⇒UPAスイッチ例47%で6カ月後のCDAI低疾患活動性達成.
incomplete-respondersのUPA⇒ADAスイッチ例45%,ADA⇒UPAスイッチ例58%で6カ月後のCDAI低疾患活動性.
〇どちらにもnon-responseだったのはUPA⇒ADAで21.2%,ADA⇒UPAで22%.
〇ADA⇒UPAはADA投与2週間後からUPA開始,UPA⇒ADAはUPA投与翌日からADA開始(つまりウオッシュアウト期間なし)としたが,スイッチしたことで新たな安全性の問題はなし.
引用元:Fleischmann RM, Blanco R, Hall S, et al. Switching between Janus kinase inhibitor upadacitinib and adalimumab following insufficient response: efficacy and safety in patients with rheumatoid arthritis. Annals of the Rheumatic Diseases 2021;80:432-439.
まあ6カ月で治療目標達成できなければ次の治療フェーズに移るべきというrecommendationやT2Tで散々言われてきた通りの結果.
あとはUPAとADAに関しては通常の投与期間分だけ空けてたら次の治療に安全に移れそうというのは収穫.
お互い作用機序が被っていないので,MTX併用下であればそれなりに効果も期待できるかなとは思う.むしろ個人的には一部作用機序被りのJAKi↔JAKiやIL-6i↔JAKiでどうなるかが気になるところ.
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